【読書】同人AV女優 貧困女子とアダルト格差

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2022年6月、AV新法が成立しAV業界は大変だというニュースが流れていた。
正直何が大変なのか分からなかった。
少し気にはなったが、それ以上に気にすることもないまま通り過ぎたニュースだった。

 

あれから半年以上が経った。
新刊の中から本書を選ぶ機会があり、あの時何が起こっていて、今どういう状態なのかを把握した。
知ってみると、なるほど、たいへんだと思うことが起こっていた。
それは、今でも継続している。
そして、AV新法や技術の変化をきっかけに、AV業界自体が大きく変わろうとしているのが見えた。

 

AV業界にとってAV新法とは次のようなことらしい
①AV新法とは、不当にAVに出演させられる人を守るために作られた
②同時にまじめにAVに出ている人にとって収入減につながる法律でもある
③さらにFANZA以外のAVに関わる会社にとっても収入減につながる法律である

 

また、今AV業界全体の現状は次のようになっているようだ
①AV業界は、適性AVとそれ以外に分かれる
②それ以外には同人AVや無修正などがある
③適性AVはFANZAが7割、それ以外が3割で、FANZAが牛耳っている世界
FANZAはAV新法に反対ではない。なぜなら対応可能だから
⑤昔、AV女優は高い出演料をもらえていたが、今は安い
⑥適正AVより同人AVの方が儲かる場合も多くなっている
⑦同人AVに活躍の場を移す関係者も多く、今や適正AVと同人AVは同規模になってきている
⑧アンチFANZAの影響で、その勢いはますます加速するかも

 

あとがきにて、筆者は次のようにまとめている。

「自分で自分を撮影して、発信する同人AV女優になりましょう!」
筆者はここまで主観を述べないでいたが、最後にひと言だけこれからAV女優になりたい女性に伝えるとすると、そういうことになる。

 

強者が強くなりすぎて共存できないようになると、それに反対する勢力が力をつけ、イノベーションが生まれる。
AV業界にもそういう流れが来ているようだ。