【読書】小川さゆり、宗教2世

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2022年7月8日、安倍晋三元首相が奈良で撃たれた事件は衝撃的だった。
事件を起こした山上容疑者は、旧統一教会への恨みを持っていた。
当時、母親が宗教にのめり込み、家庭を崩壊させたと報道されていた。

 

筆者は、山上容疑者と同じような境遇で育っている。
両親が熱心な旧統一教会の信者の家庭で暮らし、成長の過程で旧統一教会に疑問を抱き、脱退。
その後、一般の男性と結婚し、子どもを出産。
事件以降、マスクはしているがマスメディアで顔を出し、同宗教団体の内情を語っている。

 

統一教会にハマった人というのは、本来の優先度がくるってしまうのだろう。
文鮮明夫妻のことばかりを見て、家族が見えない人になってしまうのだ。
遠くへのあこがればかりを抱き、近くの現実を受け入れようとしない人になってしまうのだ。

 

このような宗教にはまった親の元で育てられる子どもというのはなんとも悲惨だ。
子は親を選べない。だからこそ、なお一層可哀想に思える。

 

宗教観について筆者は次のように綴っている。

神様を信じる人もいれば、信じない人もいる。
どの神様を信じるかも、人それぞれでしょう。
ただし、信者の家庭を苦しめてまでお金を要求するような神様は、それが本物だとしても私は信じたくありません。
信じる必要もないでしょう。

 

まさにその通りだと思う。
家族を苦しめてまで、お金を求める神様がいるとしたら私もそんな神様は信じたくない。