【読書】忘れる読書

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タイトルは「忘れる読書」だが、本の表紙には副題が付けられている。
「デジタル時代の真の教養を身につける本の読み方」
これにはさらに、補足がついている
「古典から哲学・理工書・小説まで落合陽一をつくった27冊を紹介」
本の中身としては、一番最後の補足が一番しっくりくる。

 

忘れる読書というテーマにおいて語っているのは主に次の3つ。
(1) 本は読んでも忘れるもの。忘れても後で取りさせるようにすることが大事。
(2) 多読は良いが、ただやみくもに読むのではなく、自分の文脈(自分が知りたいことなど)を持って読む。
(3) 読み比べや重ね読みで理解を深める。

 

後半、筆者おすすめの本がいくつも紹介されており、読みたいと思った本も多かった。

 

10代の頃、論文の進みが遅い時は、村上春樹の小説を手に取っていました。今でも、自分の本を書く時には、無性に村上春樹の本を読みたくなります。彼の作品を読むと、「言葉の出」が良くなるからです。
彼の文章は1人称で語られ続けるから、こちらもつい、口調を真似して語りたくなります。
(中略)
こんな風に、「村上春樹的リズム感」を楽しめるのが村上本の醍醐味かもしれません。この「リズム感」は大事で、読書家とそうでない人の違いは、リズム感だろうと思います。

ここ2~3年、私は小説をあまり読んでいない。
ビジネス書、ドキュメンタリー、エッセイ、技術書など、フィクション以外の本ばかり読んでいる。
それは事実が好きだからだ。現実世界と何かしらリンクされる話の方が、興味を持てるからだ。

でも、なんだか、突然、村上春樹作品を読んでみたくなった。