【読書】自己正当化という病

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読みながら、自分の周りの数名が頭に浮かんできた。
自分が悪いと思わない人、反省しない人、言い分けばかりする人、高圧的な人など。
日頃、このような人とのやり取りがあり困っている人に読んでいただきたい本だ。

 

仕事や地域において、厄介な人というのは存在する。
そのような人と出会うたび、どうにかならないものかと考える。
その悩みに、この本はひとつの答えを与えてくれた。
「その人を変えることはできない」

 

筆者は、次のように語っている。

自分が悪いと思わない人のなかには、常識が通じない人もいる。

常識がないという自覚さえない場合もあり、こういう人を変えるのは非常に困難だ。

ほとんど不可能に近いと言っても過言ではない。

ある意味気持ちよい。
そういう奴は、そういう奴なので、直しようがない。あきらめろということだ。
確かにそうだ。本人を変えようと思っても、自覚がないのだから変えようがない。
何か言ったところで、そういう人に限って自己正当化を使い、認めないのだろう。

 

自己正当化の具体例として、プーチン氏、森喜朗・元首相、ヒトラーなどを挙げている。
特にプーチン氏や森氏に対しては、筆者の嫌悪感のようなものがにじみ出ているようにも感じた。

 

上半身裸で運動したり、熊にまたがるプーチン氏をナルシシストと断定している。
また、同氏の感情の欠如が、今の弾圧につながっていると説明する。

森氏は、首相になって以降、何かと悪い面で話題になる人だ。
私自身「どうしてこの人がこんな役割を任されているのだろう?」と思うことは多い。
そのためか、筆者の森氏批判に対して、共感する面が多かった。

 

自己正当化する人を変えることはできない。
ただ、この本を読めば、そのような人に対する自分の考え方を変えるヒントをもらえる。
その点で、読む価値ありの一冊だと思う。